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LOMO SMENA 8Mの説明書

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SMENA 8Mはこんなカメラ

SMENA 8M、通称スメハチ。こいつもLC-Aと同じくLOMO社のカメラである。LC-Aの外観がカワイイであれば、スメハチはカッコイイと言う言葉がしっくりくるに違いない。

※LC-Aについては下記の記事で↓↓↓

価格はLC-Aと比較すると安価で1万円以下で購入できる。全身プラスチックボディでこれぞトイカメラという外観をしているが、見た目に反してフルマニュアルカメラとなっている。なかなか癖のあるカメラでシャッターを切るには毎回シャッターチャージが必要、距離は目測、露出は天気マーク、ファインダーはただの穴と今のカメラに慣れている人には初めは使い難いかもしれない。

製造期間は1970~1993年で販売台数は不明。製造終了しているため、現在流通しているものは中古かデッドストックになる。古いカメラとは言え、LC-Aと比べると比較的手に入りやすい部類に入ると思う。

僕がこのカメラを購入した理由は多重露光撮影をしたかったから。前述した通り、シャッターチャージが必要なカメラなので、フィルムを巻かなければ1コマに複数の画像を写し出すことが可能なのだ。しかし、このシャッターチャージ、普通に撮影している時でも忘れがちで意図せず多重露光していることが何度もあった。

※多重露光については下記の記事で↓↓↓

また、フィルムの巻き戻しはシャッターボタンを押しながらでないと巻き戻らない仕様になっている。僕も初めてスメハチで撮影した時、このルールを知らなくて途方に暮れたことがある。

撮影時にもう一点、気を付けておきたいことは一眼レフと違ってファインダー越しに見た画像がそのまま写真にならないこと。スメハチのファインダーは本当にただの覗き穴でしかない。例えば被写体をファインダー越しの中心にとらえてそのまま撮影する。その写真をプリントしてみると被写体は中心から右側にズレることとなる。これはファインダーがただの穴なので、実際のレンズの位置とファインダーの位置分だけの差が出てしまう。撮影時にはファインダーとレンズ分少し左側に寄せるか、思い描いた構図の中心をレンズでとらえる感覚でシャッターを切ればいいと思う。

ここまでスメハチの扱い難さばかり書いてしまったが、もちろん良いところもある。それはトイカメラにしてはよく写るレンズを持っていることだ。ピントが合った時、なかなかシャープな一枚が撮れたりする。あとは青色の発色に定評があり、これはスメナブルーとも呼ばれている。

これはスメハチで撮った写真だけど、トイカメラのレンズにしては中々シャープに撮れていて背景のぼかしも効いている。

SMENA 8Mの使い方

以下にSMENA 8Mの使用方法をまとめてみた。

フィルムを装填する

まずはフィルムを入れる。使用できるフィルムは35mmとなる。側面のボタンを下にスライドすると裏蓋が開く。

次に右側のスプールにあるスリットにフィルムの先端を差し込む。因みに僕はスメハチを2台持っているんだけど、どちらも購入時にこのスプールが付いていなかった。スプールっていうのはフィルムを巻き取る筒なんだけど、これは市販のフィルムの中身にも入っている。僕みたいにスプールが付いていなかった場合はフィルムを分解して取り出すか、写真屋さんに行って「スプールください」って言ったら、多分無料でくれる。僕はフィルムが勿体ないので後者を選んだ。そして、無料で貰ったスプールを見てまた絶望することとなる、スリットが無いと…。でも大丈夫、フィルムの先端とスプールをセロテープでくっつければ問題なく使える。ただし、ベッタリと強固に貼り付けてしまうとフィルムを取り出す時に苦労する。撮影中はスプールとフィルムが剥がれない、フィルムの巻き取り時にはスプールからきれいに剥がれる、そんな絶妙な加減でセロテープを貼ればよい。不思議なもので何度か使ううちに自然とこの加減が出来てしまう。

スプールの下部を少し支えながら、フィルムをギアの歯に引っ掛ける。そのまま左側に引っ張り、パトローネをフィルム室にセットする。その状態のままフィルムを少し巻き上げてフィルムの穴がギアの歯に引っ掛かっているか確認する。問題なければ裏蓋を閉める。

感度を設定する

レンズ周りの黒色のリングを回して赤ポチと数字を合わせ、使用するフィルムの感度と同じになるよう設定する。因みに感度はASA感度、DIN感度の両方が記載されている。

ピントを合わせる

ピントは1~8mとそれ以降∞で設定できる。レンズのリングを回して▲の所に数字を合わせる。

シャッター速度を設定する

レンズ周りの一番外側の銀色のリングを回して赤ポチと天気マークを合わせる。その日の天候を目安に設定してもいいけど、もっと正確に合わせたい方はレンズ下部にシャッタースピードが記載されているので、その数字に赤ポチを合わせる。

フィルムカウンターを0にする

フィルムカウンターを0に戻す。指で少し触るだけでカウンターが動くので撮影中は注意。

フィルムの取り出し

フィルムを使い切ったら、巻き戻しクランクを引き上げ、シャッターを押した状態で巻き戻しクランクを矢印の方向に回し続ける。この作業、地味にシャッターを押し続けている指が痛くなる。手動で巻き取るので結構手応えがあるが、全て巻き戻すと手応えがなくなり完了したことが分かる。撮り終えたフィルムは店に持ち込んで現像・プリントをしてもらおう。

まとめ

ここまで記事を書いて客観的にスメハチのことを見てみると、ただの使い難いカメラでしかないw こんなカメラ誰が好き好んで使うんだとさえ思ってしまう。確かにスメハチは今のフルオートカメラと比べると扱い難く、面倒な点も多い。しかし、一度コツさえ掴んでしまえば、これほど安上がりで撮影を楽しめるカメラもそうはない。

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